「もう入校まですぐだ‼︎」と思ってこの記事を開いたあなたへ この記事は長期的に準備することを前提としたものです。もし直前にするべきことが気になるのであれば下の記事を参照してください。
こんにちは。ソローク学生です。皆さん防衛大学校の入校準備は進んでいますでしょうか? 皆さんはおそらく準備を進めるうえで、「運動する必要があるだろうけどどのくらいのレベルまでできれば良いかがわからない」「厳しい指導にどう耐える準備ってあるのかなぁ」という疑問に直面するかと思われます。
その疑問、私が解消いたしましょう。というわけで今回は防衛大学校の入校前にしておくこと7選を紹介してまいります。入校前に準備する物品に関してはこちらから確認できますので是非ご一読ください。
運動する
いわずもがな防衛大学校において体力というのは全てを支える地盤となります。純粋に体育・訓練があり、体力を使う行事が多くを占めます。また、日常生活でも体力がないとやっていくことは出来ません(1年生は基本的に走ることが求められる)。
ではどのレベルが求められるのでしょうか。まず最初にいえることは運動部に入っていた方は十分問題ないと言えます。普通に防大は帰宅部や吹奏楽部がいたりするので、安心してください。また文化部に関して言えばいわゆる運動音痴レベルでなければ問題ないと思います。具体的に言えば高校のクラス(40人くらい)で下位5名に入らなければ問題ありません。これを聞いて「いやいや低すぎないか」と思われる方もいらっしゃるかと思います。ですがそんなことはありません。
なぜなら、防衛大学校にいるうちに自然に体力は身に付き順応できるからです。先ほども申し上げた通り1年生は基本的に毎日が運動です。そんな環境にいれば先ほど申し上げたレベルであれば周りについていくためにどんどん体力はつくようになります。
なので体力に関しては過度な心配は不要です。ただしあることに越したことは無いので、合格が確定した日から体力錬成を始めておきましょう。
家事をする姿勢を身に着ける
次に家事をしましょう。ただし私がここで申し上げたいのは洗濯や料理は防衛大学校に入った後に使うからその練習をしておきましょうという事ではありません。ぶっちゃけ防大に入った後の家事に関して言えば洗濯機まわせれば十分です。
では、私は家事を率先してすることで何を手に入れて欲しいのか? それは面倒くさい仕事を放置せずにすぐに対処する姿勢です。防衛大学校に入った後は上級生から降りてきた仕事をどんどん捌いていく必要があります。ですがその仕事を後回しにし続けると取り返しのつかない量の仕事が積み重なることとなるのです。それを回避するために面倒くさい仕事を放置せずにすぐに対処する姿勢を身につけましょう。始め方は簡単で今すぐ調理場に行ってお皿洗ってきませんか?
スマホを新しい・大容量のものにしておく
これはごく一部のかなり古いスマホを使っている人向けになります。基本的に防衛大学校においてスマホは文字通りの生命線です。スマホが無ければ1年生同士の情報伝達(超大切)がままならなくなり、スマホを使ったリラックス(ゲーム・YouTube等)もできなくなりなります。そうなると指導も増えてストレスも発散できないような状態でストレスまみれになるんです。したがってスマホが使えなくなると本当に困るのですが、スマホが使えなくなる原因としては大きく分けて二つあります。
スマホの故障
一つ目は純粋にスマホが故障してしまうという事です。こうなると厄介で防大は少なくとも平日は外出できない上に最初の約1か月は1年生は外出できません。そうすると交換する・新しいものを手に入れるまでに大きな時間がかかります。したがって新しくするまでの時間は非常に苦労することになります。ちなみに私の実体験で一時期から携帯が再起動とブラックアウトを繰り返す無限再起動編に突入して本当に苦労した覚えがあります。そんな事にもならないように古いものは新しく、故障しているものは正常にしておくようお願いいたします。
容量の不足
二つ目はスマホの容量が足りなくなってしまう事です。防衛大学校ではスマホを防衛大学校のWifiにつなげることは出来ません。そのため低用量プランでYouTubeを見たら一瞬でかつかつになります。これを回避するために、ある程度容量のあるプランに入っておくことをお勧めします。
電動シェーバーを買っておく
これは時間確保の観点からになります。手動のシェーバーは基本的に剃る場面が風呂の時間に限られるのですが、その時間は風呂以外にも特にプレス・ベッドメイク・食事等に追われることとなります。そのため風呂の時間は出来る限り短縮する必要があります(本当に1分単位で大きく変わってきます)。
なので私は電動シェーバーを強くお勧めします。また電動シェーバーは基本的にどの場所でも剃れる上に剃り始めと剃り終わりの手間(シェービングフォームをつけたり洗ったり)がありません。その点でも非常に電動シェーバーはお勧めです。
覚える必要のあるものを覚える
防衛大学校に入ると知識的に覚えておかなくてはならない物が多く存在します。それらの多くは演練という場で上級生にチェックされることとなります。そのため以下に書いてあることはしっかりと覚えておきましょう。
服務の宣誓
自分は防大に入った後にこのような風に生活しますという事を宣誓します。入校式で大声で宣誓する可能性があるので覚えておくとよいでしょう(確か現在はコロナの関係で代表学生のみ)。わからない意味は辞書で調べましょう。宣誓の本文は以下の通り
私(わたくし)は、防衛大学校学生たるの名誉と責任を自覚し、日本国憲法、法律及び校則を遵守し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、知識を涵養し、政治的活動に関与せず、全力を尽くして学業に励むことを誓います
学生綱領
学生綱領は過去(防大が出来て約10年)の防大の先輩がこんな風に防大でやっていきますというのを定めたもので、演練で確実に聞かれる内容です。わからない意味は辞書で調べましょう。本文は以下の通り
国家防衛の志を同じくしてこの小原台に学ぶ我々は我々の手によって学生綱領を定めた。その目指すところは常に自主自立の精神を持って自己の充実をはかり、厳しい特性の涵養に努め、以って与えられた使命の完遂に必要な伸展性のある資質を育成するにある。我々は誠実を基調としてこの綱領を実践し輝かしい防衛大学校の伝統を築くことを期するものである
一つ 廉恥 一つ 真勇 一つ 礼節
防衛大学校の設置目的(防衛省設置法第15条 第1項)
これは前の二つに比べてマイナーなものの必須暗記事項です。本文は以下の通り
防衛大学校は、幹部自衛官(3等陸尉、3等海尉及び3等空尉以上の自衛官をいう)となるべき者を教育訓練する機関とする
防衛大学校学生の身分
これも上と同様にマイナーなものの必須暗記事項になっています。本文は以下の通り
防衛大学校の学生は国家公務員法第2条第3項に規定する国家公務員であり、自衛隊法第2条第5項に規定する隊員である
学生歌・逍遥歌
これらは6月末にある隊歌コンクールで必ず歌うことになります。上級生は大隊対抗のコンクールに関して並々ならぬ情熱を持っているので練習も真剣になります。必ず覚えておきましょう。歌詞は以下の通り
学生歌(音源はこちらから)
壱 海青し 太平の洋(なだ) 緑濃し 小原の丘辺 学舎(まなびや)は光輝よひ 若人の 道の故郷 丈夫(ますらお)は呼び交ひ集ひ 朝(あした)に忠誠(まこと)を誓ひ
夕(ゆうべ)に祖国を思ふ 礎ここに築かん 新たなる日の本のため
弐 そびえたつ 若人の城 みはるかす 人の巷は 風荒(すさ)み 乱れ雲飛び
行く手に 波さかまくも 丈夫は理想も高く 朝に勇智を磨き
夕に平和を祈る 礎ここに築かん 新たなる日の本のため
逍遥歌(音源はこちらから)
壱 鷲声(おうせい)凛(こお)る風とけて 並木かげろふ小原台 北に都を見下ろして
南に磯の数え歌 青き衾(ふすま)にやすらいで 花の香りを移さなん
弐 舟首(みよし)に砕くる青き波 雲湧き上がる海原に 鉄腕鍛うる若人の
高き理想を誰(たれ)か知る 遠く高桜(たかどの)かえりみて 共に奏でん櫂(かい) の歌
参 塵も静かに収まりて 紫紺(しこん)に暮るる富士の峰 巻雲あかく映ゆる時
思索(おもい)は深し天地(あめつち)の 真理(まこと)の光身に浴びて 平和を祈る
影長し
肆 星影寒く胸に入(い)る 忍びて春を待ちながら 観音崎に佇めば
四年(よとせ)の波は夢のごと 木枯らしに和(わ)し笛吹けば アンドロメダが西に舞
う
横須賀市のごみ分別方法
防衛大学校には居室にごみ箱が置いてありそのごみを捨てるのは1年生の役目になります。なので1年生がゴミ袋の中に誤ったゴミが入っていた場合は取り出して別のごみ袋に入れる必要があります。この作業をしないと外のゴミボックスに入れる際に必要なゴミ点検に落ちてしまいます。そうなるとごみを部屋に置くしかなくなり、部屋の上級生からの評価がダウンするのです。そのため迅速にごみを選別することが求められます。
横須賀市のごみ分別ルールは他に自治体に比べて厳しいと言われています。私も、ジップロックや使い終わったプラスチックフォークをプラスチックごみに捨ててしまったことがありました。そのため今のうちからざっと目を通しておきましょう。こちらからダウンロードしてください。
2023年の10月から横須賀市のごみ分別ルールが一部変わりました。それに関しては以下の記事へ
二層式洗濯機の使いかた
若者には聞きなじみのない言葉ですが、防衛大学校では二層式洗濯機が未だ現役です。最下層の一学年がドラム式なんて使わさせてもらえるわけがないので必ず覚えていってください。
銃点検の手順
防衛大学校に入ると自分専用の小銃が貸与されます。訓練ではその小銃を用い、整備や点検は基本的に自分の責任の下行います。貸与される64式は部品が落ちやすいことで有名で小銃は取り出したり、格納したり、落としたりするたびに銃の点検を行う必要があります(部品がなくなると全員で捜索)。そのためパーツの位置は別としても順番は覚えていってもよいと思います。大きな声で言えないと指導の対象になります。順番は以下のようになります。
指揮官「銃点検‼」
我々「銃点検‼ 薬室よし 消炎制退器よし 消炎制退器及び消炎制退器留めねじよし
規製子よし 脚(きゃく)及び脚留めリングよし 照星および照門よし
上下部被筒(ひとう)よし ピストン菅どめピンよし 切り替え軸部よし 握把よし
床尾板及び床尾板留めねじよし」
余裕のあるうちに覚えておきましょう。
防大内部で使われる用語
防大内部では入ったばかりの新入生にはさっぱりな専門用語が当然に用いられています。そう言った用語は下の記事で紹介しているのでぜひ確認してみてください。
骨格のバランスを整える
防衛大学校に入ると様々な服を着ることになりますが、その中でも防大生が一年中着ることになるのが作業着です。作業着の着こなしでは背中の張りが求められ、上手にできないと指導がどんどん増えていきます。張りづくりが上手なるために、練習以外にも骨格のバランスが良いことが必要です。私は左肩が右肩より高くなっていたので左右が不均等になり、変なしわが大量発生する事態となりました。このような事態を防ぐために、病院や整骨院に行って骨格のバランスを整えておいてください。
CURIO WEBを読んでおく
私は皆さんのような防衛大学校志望の学生に私の様に苦労してほしくないという思いの下、CURIO WEBを立ち上げました。そのため、このサイトには防衛大学校での失敗談やそれに陥らないための対策が満載です。今後も定期的に情報発信をしてまいりますので確認していただけると嬉しいです。
まとめ
今回は防衛大学校入校前にしておくこと7選を紹介してまいりました。入校前にしておくことだけでなく準備する物品に関して知りたい方はこちらから確認することが出来ます。質問・要望等はこちらでどしどし募集中です。それではまた次の記事で
事後の行動にかかれ 分かれ
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