こんにちは。今回はしのびっとさんから「脱柵をすると場合によっては全国の部隊に指名手配され、捜索費用を請求されると耳に挟んだのですが、実際のところどうなんでしょうか」との質問をいただきましたので回答します。こういった私にしか答えられない質問が来ると嬉しいですね。この質問に合わせて、脱柵した学生がどのような待遇となるのかを解説します。質問はいつでもこちらから募集しているのでよろしくお願いします。私が脱柵した際のおおまかな流れは下のページで話しています。
まずは質問の答え
費用は請求された?
私の捜索にかかった費用はなかなかのものだと思いますが、私の場合は一円も請求されませんでした。学生隊(皆さんが想像する防大生)全員約1,600人が私の捜索に駆り出され、幹部教官の方が私の家までいらっしゃいました。実際にどのくらいの費用の損失か概算してみましょう。防衛大学校の機能を1日止めたと仮定し、防衛大学校の年間予算を200億円とすると単純計算5,500万円の損失です(1日といっても短い時間でしたのでもう少しは少なくなるでしょうが)。しかし先ほど申し上げたとおり、私の場合は捜索費の請求はありませんでした。私の場合は他の事案にも関わっていて情状酌量の余地ありと判断されたのか、元々そういった請求がないのかはわかりません。
全国に指名手配された?
全国に指名手配されていたかは申し訳ありませんがわかりません。あくまで私の予測ですがそうなってはいないと思います。脱柵者がでるとまずは自分の部隊で捜索を行い、事態が重大になると全国に指名手配されます。ですが私の場合は1日で見つかっているのでとても深刻な脱柵ではないほうだと思います(脱柵自体は深刻なんですが)。またこのことがあった後に横須賀で勤務している知り合いの自衛官の方にこの話をしたところ、知らないようでしたので指名手配はされていないのではないかと思います。
脱柵した後の流れ
脱柵した後の流れを脱柵に焦点を当てて解説します。
被疑事実の調査開始
脱柵は所在不明と不正外出の扱いとなるのでその調査をする旨が通達されます。それを通達するのが被疑事実通告書です(下の画像)。
その後、同じ大隊の別小隊の指導教官に尋問(言葉にすると恐ろしいですが普通に質問です)を受け脱柵に関することをいくつか答えました。例えばどこから出たのかといったことや、なぜメモ書きを残していったのかといったことですね。
懲戒処分の宣告
聴取した情報をもとに私にどのような処分が妥当かが審議され、最終的に懲戒処分が宣告されます。それを通達するのが懲戒処分宣告書です(下の画像)
私は6月30日に防衛大学校を退職しましたが同日に処分を宣告されたので、効力的には一般人となった私にはただの紙ペラです。しかしながら大切な思い出として今も大切に保管しています。私の場合は他の事案の関係もあり処分が軽減されたようですが、他の方はどうともいえません。
まとめ
結論としては“私は脱柵時の捜索費は請求されませんでしたが、いろいろ事情があって他の人と同じ扱いであったかはわからない”というあやふやなものになってしまい大変申し訳ないのですが、これが私の正直な答えです。参考にならず申し訳ありません。過去に防衛大学校での脱柵を経験されたことがある方は質問フォームからの情報求みます。また、防衛大学校志望の学生の皆さんに情報をたくさん提供するためにどんどん質問・要望を募集しています。他の読者からの質問はこちらから。質問・要望等はこちらからどうぞ。では次の記事で会いましょう。
事後の行動にかかれ わかれ
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