こんにちは。開校祭も終わりそろそろ防衛大の受験をする方やその結果が出てきた方がいらっしゃると思います。合格を受け取ることが出来たならば防衛大学校に入校するかを考えるかと思いますが、このページはそんなあなたにお勧めです。一般的に言われるように防衛大学校にはいくつか修正すべき点があります。今回はそんな問題点を私見で解説します。
パワハラを受けそれを隠蔽されたこと
当時の報告書やパワハラの内容などを下の記事に書きました。そこにすべてを書いたのでそちらを参照してください。
勉強のできるような環境ではない
防衛大学校は自衛隊の幹部を育成する場所なので一般教養をしっかりと学べるところであろうと考えていらっしゃる方もいるかと思いますが、そのイメージは少し違うものかもしれません。防衛大学校の全体的な成績は芳しくなく、具体的な数字は忘れてしまいましたが、防衛大学校の勉学を担当する教育副部長的な人がわざわざ大隊まできて惨状を訴え、変えてほしいと演説しに来るほどでした。そんな防大の全体の成績を下げているであろう原因を紹介します。
授業に参加しているのは半分以下
今までの記事で書いたことがありますが、防衛大学校の授業への参加率はとても低いです。その原因は多くの人は寝ていて一部の人がゲームをしているからです。学生舎の生活で苦役を強いられているとはいえ学力を上げる最初のステップは授業を受けることなので何とかしてほしい問題です(ゲームは無理にせよ寝てしまうことに関しては上級生がなんとかすることで解決できる問題だと思います)。
自習時間は自習時間ではない
防衛大学校ではアカデミック期間の平日に140分間の自習時間が設けられていますが、その中で勉強している学生は少ないと思われます。原因はさまざまであり書類の作成やアンケートの印刷、上級生からの呼び出し等もありますが後述するような勉強をしなくてよいという雰囲気が流れているという理由もあります。隣にいた同期は普通にゲームしてました。私はその後の日夕点呼に怯えていましたが。
勉強をしなくてよいという雰囲気が流れている
ぶっちゃけ学生舎の中では勉強をしなくてよいという雰囲気が流れています。もちろん教官による見回りはありますが、その前にシグナル(防衛省公認のSNSアプリ)の中隊グループで上級生による「今晩は○○教官が見回られるので各自注意せよ」というようなメッセージが流れます。また私は上級生に「学生舎のことが完璧にできてから勉学はするものだろう」というような指導を受けたことがあります。入校の宣誓によれば全く逆なんですがね。そんな風に学生舎全体が不勉強に対して寛容になっているのです。
保険の申請の場が催眠商法
これ結構新入生の皆さんには注意してほしいのですが、本当に保険の申請の場が催眠商法のようになっています。(画像は実際に本館にある保険のパンフレット)
流れ
防衛大学校に入校すると4月に二個大隊の一年生が集会ホールに集められて、防衛省共済組合の保険申請を行います。流れ的には四つほど保険の説明を行うチームが順番に自分の保険を紹介します。その後謎の訓練部長(確か一等陸佐だったかな)によるスピーチを終え一斉に各申請書に署名と捺印をしていきます。最初から最後までかかった時間は三時間以上。内容に関しても約款(契約の内容)に関する詳しい説明もなくなんというか精神論的なものが多いです。保険の申請をする場面では周りをうろついている三等陸佐が「保険の申請は自分の事だ。周りと相談せず決めろ」と学生の分断を図ってくるし、サインをしないと保険の営業マンがわざわざ自分の席まで来て契約するよう言ってきます。なんというか催眠商法っぽさがむんむんします。まぁ一等陸佐とか三等陸佐に関しては保険がたくさん売れれば退職後に保険会社の顧問とかできますしね。
後から契約しよう
保険はその場で契約しなくても後から契約できます。契約会のすぐ後にゴールデンウィークが待っているので契約会で契約するのではなくゴールデンウィークで実家に戻りしっかり考えた後に加入することをお勧めします。そもそも防大生は国家公務員なのでほとんどの医療費に関しては公費からでるのであまり必要性は感じませんが。それでも必要と考えるならばゴールデンウィーク後に契約を学生会館で行いましょう。そこで問題になるのが契約会で自分の席まで来て契約するよう言ってくる営業マンの対処についてです。私は実際彼らに契約するよう何度も言われましたが、最終的に彼らをあきらめさせ契約会で契約することはありませんでした。その対処法をお教えいたします。
営業マンの対処法とは
それは保険に関する知識があるという姿勢を堂々と見せることです。具体的なシチュエーションを紹介します。例えば営業マンに「なぜ保険に入らないのかい?」と聞かれたとします。その際は「後でしっかりと約款を見てから決めたい」と述べましょう。おそらく約款という言葉を知っている防大生は少ないのである程度アピールできると思います。また営業マンが「保険って言うのはねもともと大航海時代に船舶が帰ってこないリスクを分散するために出来たんだ。」と保険の重要性を説いてきたとします。その際は「確か今もその会社は残ってるんですよねー」といった風に保険の知識で対応していきましょう(当時私はロイズという名前は出しませんでしたが出していたらもっと効果的かもしれません)。以上のようなことをすると営業マンはこの学生は保険に関してある程度知識があると感じ退いていきます。
多くの食事が廃棄されている
この内容については以前税金の無駄編で解説したので多くは語りませんが、防衛大学校内部では毎日大量の食糧が廃棄されています。社会通念上このことはおかしい上、彼らの食事は国費で賄われています。原因と改善については以下の記事をご覧ください。
新入生が何人退校するか賭けている(昔のはなし)
現在ではないようですが私が上級生から聞いた話によると防衛大の上級生は中隊内の新入生が何人退校するかを賭けていたようです。こんなことをしていてはより多い人数にかけていた上級生は新入生に対し厳しい指導・パワハラを行うでしょう。現在では行われていないというのがたった一つの救いです。
学生寮が治外法権
防衛大学校に入ると学生は同じ寮に入ります。この学生寮では“学生による自治”が行われています。“学生による自治”と聞くといい響きですがこれは問題点を抱えています。一つ目の問題点は自治を行っているのは20代前半の若者である事です。自治が善政であれば問題はないのですが、苛政だった場合は悲惨なことになります。二つ目の問題点は組織図を見ると学生隊は学校長のすぐ下にあり、指導教官の下にはないという点です。そのため指導教官も学生の寮運営に介入しずらくなっています。
外の情報が入ってこない
防衛大学校は物理的にも情報的にも世間から隔絶されているといえます。学生が外の情報に触れられるのは食堂のテレビ(手前と奥にありましたが手前は電源がついていないので手前に座らないといけない上に一年生にそんなもの見ている暇は無い)か消灯後に自分のスマホで調べるくらいしかありません。とある歌舞伎俳優の一家心中事件は防大生にとって重要度の低い情報かもしれませんがフィンランドのNATO加盟は防大生にとって重要な事件だと思います。そのような情報を将来幹部自衛官となる防大生が世間に遅れて知るというのは大きな問題といえます(私は二つの事件を防大を出てから初めて知りました)。
まとめ
私がこの記事を通して行いたいのは防衛大学校のネガティブキャンペーンではなく、このような学校で一生を左右する4年間を過ごしてもよいのかという事をしっかりと考えてほしいという点を伝えることです。防衛大学校に受かっても入らない決断をするのは全然ありですし、入ったとしても退校して別の大学に入るという事もあります。そのため防大に入るとしても一校くらいは他の大学の入学手続きを行うことをお勧めします。このサイトでは他にも防衛大学校関連の情報を提供しているので他のページを見ていただけると嬉しいです。何か質問・要望等があればこちらからお願いします。ではまた次の記事で
事後の行動にかかれ 分かれ
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