防大生が休日に食べる弁食って? | 弁食リーダー配置に関する提言

日常生活

防大生って休養日(休日)に何を食べていると思いますか? 「普通に食堂に行っている」「外出して外出先で食べている」などいろいろな意見が聞こえてきますね。実は先ほど挙げた二つの答えはどちらも正しいです。ですがあまり世間には知られていない第三の選択肢があるのです。そうこれが今回お話しする弁食ですね。今回は防衛大学校における弁食とは何かといったことや弁食を扱う際の問題点と改善点について話します。

弁食とは

弁食とは弁当食を略して呼ばれるもので、防大生が休日になると受け取る簡易的な食事のことを指します。防衛省の給与法の第20条には「政令で定めるところにより、食事を支給する」と記されておりその法令の第11条に「隊員の休暇、外出、公務旅行等に際して、基本食を支給することができない場合には、前条の規定にかかわらず、他の糧食を支給することができる」と記されています。というわけで休養日に外出する防大生は食堂でご飯が食べられないので弁食が支給されます。内容はパン・インスタントラーメン・インスタント飯類・インスタントカレー・ジュースなどが配られます(インスタントカレーは非常にお世話になっていました)。ちなみに弁食がデフォルトなので食堂で食べたいときは喫食申請をしましょう。

弁食が運ばれる工程

この弁食を運ぶ作業を弁当職運搬作業と呼び3年生または2年生が指揮を執って金曜日の夕方に行います。金曜日の課業が終わると伝達で「弁当食運搬作業あり 手空きの一学年は(時間)に中央ホールに集合せよ」と号令がかかります。その後、自分の大隊のリアカーを持って大隊で食堂裏に前進します(上の画像は実際に使っている第一大隊のリアカー)。

その後大隊ごとに分けておかれている食堂裏にある土日分の食品をリアカーに満載し、自分の大隊に持ち帰ります。食品は各大隊の一中隊(一階)中央ホールに集積され、その後各中隊ごとに物資が分けられます。最終的に中隊でそれらの物資を部屋ごとに分けて配っていきます。部屋に入るので入室要領の手間を省くために、各部屋一人は弁職運搬作業に参加しましょう(たまに俺の責任で入室要領はは省いていいと言われる指揮する上級生もいます)。基本的には台車に乗せて運びますが絶対数が足りないと手で運ぶことになります。最終的に各机の上に弁当食が準備されるわけです。

弁食運びの問題点と改善点

弁食余る・足りない問題

とまぁ上の章で弁当職運搬作業の流れは説明しましたが、この過程には色々問題が発生します。それは「弁食余る・足りない問題」です。先ほど説明したように弁食は食堂裏の時点で大隊ごとに分けられているので大隊を跨いでこの問題が発生するのは稀です(一回だけどう考えても4大隊全体として量が足りず雨の中、他大隊まで走って取りに行ったことがあります)。ですが中隊同士でこの問題は毎回と言っていいほど発生します。毎回「クリームパンが三個、麺職人が五個足りないから他の中隊にあるか聞いてきて」みたいな会話をしているわけです。そうなると、異なるフロアにいる中隊に行くために強制階段ダッシュが始まります。この問題が弁職運搬作業の完了を大幅に遅らせています。時間が命の一学年にとってこれは大きな損失です。

改善策

この問題の改善策は非常にわかりやすいことです。それは(非公式な)一学年の中隊学生長を作ることです。そもそもこの問題が発生する理由は中隊で必要な物資が完璧に揃わないうちに各部屋に弁食が運ばれてしまうためです。こうすると中隊全体であとどのくらいの物資が必要になるのかがわからなくなったために、弁食を余分に取ってきたり足りなかったりするわけです。そこで必要になるのが一学年中隊学生長です。この弁食運搬作業で中隊の物資が集まりきり数の確認が取れるまで部屋まで運ぶのを静止するなどの役割をこなす指揮官が必要になります。なので名前はなんでもいいですが(弁食リーダーでもなんでも)そういった役割の人間を配置しましょう。本来ならこういったことは指揮をしている2年か3年がすべきことですが彼らの指揮は結構適当なのでしっかりと自分たちで役職をたてましょう。例え何かの手違いで数の過不足があったとしても彼ら同士が連絡をとれば階段の登り降りも最小限で済みます。

一学年中隊学生長(弁食リーダー)の作り方

ここが一番難しいんですよね。私は現役の際に弁食運搬作業の指揮官が必要だと思っていましたが結局それは実現しませんでした。なぜなら私の中隊内部での発言権がほぼゼロに等しいからです。同学年の中でもキャパシティがあればあるほど発言権が増し、逆もまた然りです。そこでみなさんの代で弁食リーダを作って欲しいと思っているので、今回は弁食リーダーを作るまでの道筋をできるだけあり得そうな形で紹介します。

まずこの弁食リーダーを作るには自分の中隊の一学年と同大隊の他中隊の一学年を説得する必要があります。簡単なのは同じ中隊の一学年の説得です。基本的に彼らとは日中同じ行動をしているので各課業(一限目の前の情報共有時間は上級生がいるので控えた方が無難かも)が始まる前や中隊一学年SNSのグループ内で提案をしましょう。もし自分の発言権が弱くてもここでびびってはいけません。あとで手に入る大隊全体の利益は計り知れませんからね。なんならこの記事を添付して弁食リーダーの重要性を解いても構いません。そうして弁食リーダーを作りましょう。問題は誰がやるのかということですがこの記事を見て動こうとしている時点であなたには弁食リーダーの資質があると思います。最初は失敗するかもしれませんが、経験を積んでうまくこなすことが出来るようになるはずです。今後幹部として関わってくる『補給』という問題に慣れることができますよ。

さて今度は同大隊他中隊の一学年への説得です。彼らと話す機会は非常に限られています。合同の授業を一緒に受ける時くらいしかない気がします(校友会に目的の人間がいない可能性がありますし校友会中に長話は少し厳しいです)。なのでこの場合は休養日に居室に突っ込んじゃいましょう。入室要領が全然下手でもいいです。いい練習になると思ってください(休養日は全体的に指導が厳しくない)。もしお客様でいられる最初の5日に他中隊の部屋に入ることを禁止されていないのであれば、そのうちに行ってしまいましょう。ただし自分の大隊全ての一学年がいる居室に入るなんていうのは無理があるので(もしそんなことしたら入室要領演練で満点取れそう)、各中隊1人ずつとコンタクトを取ってください。彼らに彼らの中隊の弁食リーダー立ち上げを任せるのです。もし彼らにも弁食リーダーになって貰うことができれば連絡の段階を一つ省けます。

こうして作られた各中隊の弁食リーダーが顔を合わせ、グループを作れば無事問題解決です。各中隊で物資の数をしっかりと確認してもらって部屋に弁食を配りましょう。動くなら早いのが吉です。自分主体で中隊ひいては大隊を動かしちゃってください。

まとめ

今回は弁当食とそれに関わる問題をお話ししました。このサイトはぜっんぜん読まれていないので、大隊にこの記事を読んだことがあるのがあなただけという状況は十分にあり得ます。なのでこの問題に対する対処はあなた自身が行う必要があるんです。自分自身や中隊の仲間を守るために行ってください お願いします。防衛大学校に関する情報をこのサイトでは発信しているのでXのアカウントBlueskyのアカウントのフォローなんかもお願いします。何か質問・要望等ありましたらこちらからお願いします。ではまた次の記事で

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