【完全私見】防大・自衛隊の未来とランチェスターの法則

関連知識

皆さんはランチェスターの法則をご存知でしょうか? おそらく日本の9割くらいの方はご存知ないと思います。簡単に言えば軍の戦力を数値化しようという理論で、防衛大学校でも防衛学で習うと思います。まずはランチェスターの法則についてお話しした上で、防大・自衛隊の未来についてお話ししたいと思います。この記事はあくまで完全な専門家でもない私の私見ですのでその点はご留意ください。

ランチェスターの法則

ランチェスターの法則はイギリスのエンジニア、フレデリック・ランチェスター(1868〜1946)によって提唱された法則です。この法則によって軍の人数と兵器の質を数値化することで軍全体の戦闘力を数値化することができます。第一法則と第二法則に分かれているのでそれぞれ解説します。

第一の法則

第一の法則は狭いエリアで飛び道具を使わない際の戦闘力の算出に用いられます。そのため火砲が登場する以前の戦闘は第一法則がよく用いられます。兵数をS、武器性能をW、戦闘力をPで表すと、式は以下の通りです。

P=WS

要するに戦闘力は軍の兵数と武器性能に比例するわけです。ここまではわかりやすいですね。ですが第二法則はこの式と異なります。

第二の法則

第二法則は飛び道具を用いて遠距離から打ち合った場合の戦闘力の算出に用いられます。そのため火砲が登場して以降の戦闘はこちらの法則が用いられます。先ほどと同様の変数を用いて式を表すと以下の通りです。

P=WS²

この場合、戦闘力は武器性能に比例し兵数の二乗に比例します。なぜ二乗になるのかは確率が介入しているためですが、ここで算数が苦手な方にページを閉じてほしくないので説明は割愛させていただきます。武器性能は兵士が武器をどれだけ武器を使いこなせるかということを表しているので兵士の質と言い換えることができます。したがって現代戦において兵士の質より数が重要と言えるのです。

防衛大学校と自衛隊の現状

先ほどの説明よりサイバー戦争等のごく一部を除いて、火砲等を使う現代戦争はランチェスターの第二法則が適応されることがわかります。第二法則の戦闘では兵士の質よりも数がものを言います。したがって現代の兵士の質で、求めるべきは質より量ということは先ほどお伝えしました・・・①

ここで現在の自衛隊と防衛大学校の現状を見ていきましょう。現在の自衛隊は定員247,000人で現状の隊員が230,000人、つまり17,000人が足りていません。例えばですがこの不足を陸上自衛隊の普通科(歩兵)部隊で埋めると仮定し、必要な幹部の数を概算したいと思います。一個小隊を40人、一個中隊を200人、一個連隊を1,000人で仮定します。その時小隊長が425人、中隊長が85人、連隊長が17人合わせて537人が必要です。他にも旅団長や師団長だけでなく各部隊の幕僚も含めるとそれ以上の幹部が必要になります。したがって防衛大学校からは1人でも多くの幹部候補生を送り出す必要があります。・・・②

①、②から火砲の撃ち合いでは元々質より量を求める必要があるにもかかわらず、自衛隊には最低限の人数が存在しないためより多くの士官候補生を育てる必要があることがわかります。ですが防衛大学校では急激な厳しい指導によって退校する人間が出ており、これは量より質を取る行動と言えるでしょう。私は思うのです 防衛大学校はこのままで良いのでしょうか。四年間を通してじっくりと基本教練や訓練を行い容儀に関して指導していけば良いのではないのでしょうか?

まとめ

今回はランチェスターの法則と自衛隊・防衛大学校の未来に関してお話ししました。現代では主にランチェスターの法則はマーケティングに用いられています。簡単に言えば、もし企業が小さければ自分が強い分野に一点集中した方が良いというものですね。なるほど弱小サイトCURIO WEBが自衛隊なんて大きな分野を扱わずに防衛大学校のみを扱うのは正解だったのかもしれませんね。もし今回話した私の考えに賛同してくださるのならば、あなたが防大に入り上級生になった際に、新入生に強くあたるのではなくじっくりと物事を教えてあげてください。その下級生はいざとなったときにあなたの強力な味方になるでしょう。あなたの手でわざわざ仲間を減らす必要はありません。何か要望・質問等がございましたらこちらからお願いします。ではまた次の記事で

事後の行動にかかれ わかれ

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